健康ダイエットの目的と位置づけ

ダイエットの目的

一般的なダイエット

運動“や”食事制限“という、一般的にダイエットと呼ばれている行動の目的について考えてみましょう。

やせるため!!」と答える人が多いかと思います。

そして、それは普通にダイエットをしている人だけではなく、ダイエットを指導すべき立場の人にも多くいることには驚かせられます。

例えば、「”ジョギング“で消費されるカロリーは基礎代謝に比べると微々たるものであり、“ダイエット”として意味がないから”ジョギング”はやめた方が良い」、と極端な結論に帰結することが多々あり、尺度が”痩せる“か”痩せない“かのみにあることが多々あります。

この「ジョギング」を「運動」「散歩」「筋トレ」「ストレッチ」等々の普通に考えて健康に良いと思われる行動に置き換えても使われています。

健康ダイエット

むかし小学校で「食事は“主食・主菜・副菜”といった”栄養のバランス“を良くしてとりましょう。」と言われませんでしたか?

3色食品群”と“五大栄養素”とか覚えていますか?

3色食品群

  1. 赤色のグループ(体を作る元になる)
  2. 緑色のグループ(体の調子を整える元になる)
  3. 黄色のグループ(エネルギーの元になる)

五大栄養素

  1. タンパク質(赤色のグループ)
  2. ビタミン(緑色のグループ)
  3. ミネラル(緑色のグループ)
  4. 炭水化物(黄色のグループ)
  5. 脂質(黄色のグループ)

思い出しましたか?

ひと昔前は、ダイエットと言えば“カロリー制限”でしたが、だんだんと色々なダイエットが登場し、“〇〇ダイエット”といって、“〇〇”だけ食べていればやせる、“〇〇”だけしていればやせる、といったダイエットが流行し、今は“糖質制限ダイエット”が一番人気なのではないでしょうか?

確かに私も“余分な糖質を制限”することは良いことだと思いますし、私も気を付けてはいます。

しかし、“まず初めに制限されるべき糖質”が、なぜ”ごはん“などに代表される“主食”なのでしょうか??

まず初めに制限されるべき糖質”は、“おかし”や“ジュース”などの“嗜好品”ではないでしょうか?

昔、お母さんに言われませんでしたか?

晩御飯前に“おかし”なんか食べたら“ごはん”食べられなくなるでしょ!!

そんな普通のことを私と一緒に思い出してみませんか?

私の提唱する”健康ダイエット“の目的は”やせる“ことではなく、”健康“になり、そして”幸せ“になることです。

健康ダイエットの位置づけ

幸せ

幸せ“というと宗教的なイメージを持たれるかもしれないですが、私は”幸せ“は、①”健康“(心身の幸福)、②”経済的幸福“、③”社会的幸福“の3つからなると考えます。

健康(心身の幸福)

①”健康“は①-①”身体的健康“、①-②”精神的健康“からなると考えます。

“宗教”は①-②”精神的健康”の一つに位置付けられると思いますが、”宗教”は私の専門外になるので、本ブログ的には否定も肯定もしません。

身体的健康

“身体的健康”とは、文字通り身体(フィジカル)の健康です。

まず第一に、①”病気でない“ことですね。

病気ではないとして、次に、②”(予防できる)病気にならない身体“であることです。

病気には、予防できる病気と、予防できない病気があります。

予防できない病気については、私は不得意な分野なのでコメントは控えます。

では、具体的に②”(予防できる)病気にならない身体“であると言えるためには?というと、一つの目安としてお医者さんから”健康診断で異常なしの所見“をもらえること、を目指しましょう。

“ダイエット”の目的として”生活習慣病の予防”としている人もいると思います。

自発的にせよ、お医者さん・職場から言われてしかたなくにせよ、”生活習慣病の予防”は良いことだと思います。

お医者さんから”健康診断で異常なしの所見“をもらえれば、①-①”身体的健康“はクリアしていると言って良いでしょう。

では、更に”今より痩せて美しくなりたい“と思う女性や、”今より引き締まった身体になりたい“と思う男性の”思い”はどこに分類されるのでしょう?

①-①”身体的健康“はクリアしているが、現在の自分の容姿に満足しておらずに悩んでいるのですから、①-②”精神的健康“が満たされていないと言えると思います。

このような”美容“の問題は、次の①-②”精神的健康“の問題であるという意識が重要です。

精神的健康

精神的健康“とは、文字通り精神(メンタル)の健康です。

こちらもまず第一に、①”(精神的な)病気でない“ことですね。

同じく次に、②”精神的な病気にならない精神状態“であることで、”抑うつ状態“でないことと言えます。

そして、①-②”身体的健康”と違い、3番目に③”ストレスや悩みがない“ことが必要と言えます。

もちろん、ストレスや悩みが全くない人の方が少ないと思いますが、これは程度にもより、今のところ”ストレスや悩み”が精神的健康の問題であるという意識と知識が大切だと思います。

先ほどの”美容“の問題は、本人が気にするから”ストレス・悩み”になるのであって、本人が気にしなければなりません。

経済的幸福

②”経済的幸福“はイメージしやすいと思いますが、”お金”に困っていないってことになりますね。

社会的幸福

③”社会的幸福“はイメージしにくいかもしれないですね。

社会すなわち他の人との繋がりがあり自分自身が人として尊重されていると感じる感覚“です。

嫌われる勇気“という本で有名な”アドラー“の言葉でいう”共同体感覚“ですね。

①-②”精神的健康“と密接につながっていて、この2つを一緒に論じる立場の方もいますしそういう考えも成り立つとは思いますが、本ブログは②-②精神的健康は自分一人の問題、③社会的幸福は自分と他の人との問題という立場でお話しさせていただきます。

ダイエット

定義

ダイエット“とは、”痩せるための行動“です。

本ブログでは、そう定義します。

逆に、”痩せると期待させる行動“でありさえすれば、それは本ブログでは”ダイエット“と呼びます。

実際に”痩せる“、”痩せない“とは関係ありません。

そして、それは現代日本人の一般的な感覚とも合っていると思われます。

痩せ“さえすれば、”糖質制限ダイエット“と言って平気で”ご飯(お米)を食べない・残す・捨てる“、そして小学校で習った”五大栄養素“の一つである”炭水化物“を摂らないことも”ダイエット“です。本ブログでは。

ダイエット“によって”健康“が損なわれるとしても、”痩せ“さえすれば、それは”ダイエット“です。

そんな皮肉も込めて、本ブログでは、”ダイエット“とは、単に”痩せるための行動“と定義します。

語源

ダイエット(diet)“の語源として調べてみたところ、

  • “生活様式・生活習慣”
  • “日常の食物”
  • “規定食・食事療法”

等々、主に”食”に関するものが多く、”ダイエット(diet)“に”運動“を含めるかについては、否定派が主流で、肯定派は少数派でしたが、本ブログでは先に書いた通り”運動”も”痩せるための行動”なので”ダイエット”に含まれるとします。

ちなみに、厚生労働省(e-ヘルスネット)は、”ダイエット”を”食事の量を制限したり、エクササイズや運動をしたりして減量すること“と定義しており、本ブログと同じく”運動“を”ダイエット“に含める少数派でした。

“ダイエット”ではなく”健康”と”幸せ”のために

では、そろそろ本記事のまとめに入ります。

私も健康オタクを自称しているので、様々な書籍やブログに目を通させていただいていますが、多くの著者の方が”ダイエット“という言葉が少なからず”良い意味“を持っていることを前提としているので、その言葉の意味が曖昧になってしまっている様に思えます。

ダイエット“を、単に”痩せるための行動“と定義すると、そこには良いとか悪いとかではなく、中立的な意味になります。

例えば、先ほど例にした“ジョギング”の効用について考えてみます。

ジョギング“に”ダイエット“効果があるかというと、私は”ある“が”小さい“と思います。特に、”短期的“にみて。

長期的“にみると、”ある“し、”大きい“と思います。

ただし、ここでいう”長期的”とは、”数週間・数か月“ではく、”数年・10数年“という長期的ということに注意が必要です。

カロリーだけで計算すると、1kgの脂肪を落とすのに、毎日3km走って、約1ケ月かかり、その期間中、毎日摂取カロリーを消費カロリー以下にするというのが前提になります。

運動“の習慣がなかった人が毎日3km走り、さらにその期間中カロリーを制限するということを”ダイエット“、つまり、ただ”痩せる“ことだけを目的に続けることは難しく、またその1ケ月が終わってもカロリー制限を止めてしまうと当然摂取カロリーが消費カロリーを上回りリバウンドしてしまうことがカロリー計算上も必至です。

では、”健康“や”幸せ“を目的とした場合の”ジョギング“とは何が違うのでしょうか?

①-①”身体的健康“としての”ジョギング”の効果

・”筋肉“(“遅筋“)がつく

→長期的にみて”基礎代謝”が上がる

→腰回りの筋肉によるコルセット効果(腰痛の予防

・”持久力“が向上することにより、疲れにくい身体になる

・”程よい疲れ“により、”良質な睡眠“が得られる

・”発汗“により、老廃物が排出される

・”全身運動“により、”血行“が良くなる

・身体を動かすことにより、”肩こり“や”腰痛“が改善される

①-②”精神的健康“としての”ジョギング”の効果

・”ストレス“が解消される

・”自律神経“を整える

②”経済的幸福“としての”ジョギング・運動”の効果

「”ジョギング”などの”運動”と”経済的幸福“が関係あるの?」と思うかもしれません。

現代は”人生100年時代“と言われています。

“老後2000万円問題”も話題になりましたね。

「老後は2000万円必要だから、若いうちに資産形成しましょう」という金融庁の意図が違った方向に向かい国民の不安をあおったという問題です。

この問題の前提として、老後は身体が弱って働けないし、病気になるし、介護も必要になる、と思われます。

若いうちに筋肉をつけておくと、

・身体が丈夫なので高齢になっても働ける(→年金を繰り下げられる)

・”糖尿病“や、”心筋梗塞“・”脳卒中“などの”循環器疾患“になる可能性が低くなる

・”要介護状態“にならない、または遅らせられる

等々、経済的メリットがあるといえます。

また、高齢でも働ける身体があれば、社会との繋がりもでき、③”社会的幸福“も満たされるでしょう。

ゴッコ
ゴッコ

“ダイエット”は、”痩せる”ためだけではなく、”健康”・”幸せ”になるためにすべきもの。

タイトルとURLをコピーしました